自分は小心者だ。ちょっとしたことでビクビクしてしまう。時々自分でもおかしいと思うくらい大袈裟な反応をしてしまう。ちょっとした変化にもすぐ気が付く方だ。でもその変化に反応して他人に「細かいやつだな」と思われるのが嫌でわざと黙っていたりもする。かなり嫌らしいヤツだ。
小心者は警戒心が強いのでなかなか心の休まるときがない。本当に一人でいるときか、家族の前でないとくつろげない。一人でいるときも、誰かに見られていないかと不安になったりする。だから、必要でないときはなるべく一人でいたいと思う。
しらない人と会うときはかなり緊張する。嫌われたらどうしよう、嫌な思いをさせたらどうしようと常に不安だ。そのくせ相手の気持を推し量るのが苦手なので、とんでもないことを平気で言ったりもする。たぶん自分の気持の処理に精一杯で、相手の気持を察する余裕がないのだと思う。
そんなわけで、話の内容やテクニックに気を配ることが出来ない。話下手なのはそのせいだと思う。
いつもビクビクしているのはかなりパワーを使う。だから一日の終りにはかなり疲れている。
小さいことに気を取られて大きい視点から物事を把握できないのもよくあることだ。そのせいか流れから外れたことをしたりする。人と話しても話がなかなか続かないのはこのためだろうか。面白い話をしようと焦るあまりなにも話せないこともある。
大胆な人を羨ましく思う。もっと気楽に生きたい、そう思うこともある。人前では大胆な人が実は小心者と言う話はよく聞くが、出来れば自分もそうなりたい。コツがあるなら教えてほしい。しかし不幸なことに身近にそういう人がいない。あるいはいるのかもしれないが、本当は小心者だとカミングアウトしてもらえないので気が付かない。「あなたは本当は小心者でしょう?」と聞くわけにも行かない。困ったものだ。
性格は持って産まれたものできっと一生このままなのだろう。なら、小心者であり続けるのは諦めるとしても、もう少し楽に生きられる方法が是非知りたい。ほんの少しでも楽に考えられたら人生がもっと楽しく感じられるのだが。