旅行

旅行に行ってきた。祖母と合わせて5人。一泊。
箱根は意外と近い。新宿から1時間ちょっとでついてしまう。それでも旅行気分は満喫できる。
今だから言えることだが、あまり行く気がしなかった。
いや、本当はとても楽しみにしていたのだが、行く前から旅行が終わったあとの物寂しさをひしひしと感じてしまったのだ。
その寂しさがあまりに大きくて、楽しいはずの旅行、それもまだ出発もしていないのに何でこんな思いをするのか、と自分でもわけがわからなくなってしまっていた。
それほどの思いになったのは、今回のメンバーが関係している。

祖母はもうかなりの年だ。心はしっかりしているが体が、特に足が悪い。後何年今のような暮らしができるかわからない。これが一緒に行く最後の旅行になってしまうかもしれない。
姉は再来月に結婚する。専業主婦になるのである程度時間の自由はあるだろう。だがもとの家族のままでの旅行はこれが最後になる。気軽にイベントに参加するのは難しくなるだろう。
そして自分。平日にのこのこ旅行に行くのはもう無理だろうし、イベントに参加するのも難しくなるに違いない。

とにかく今回限りの恐れが大なのだ。日程は一泊とはいえとてもゆったりしていたのだが、それより寂しさで心がずっと締め付けられるようで、とても苦しかった。帰りの電車でなぜか涙まで出てしまった。今の自分は正常でないのでオーバーな反応になってしまうのだろう。だが、心の不安定の原因になりそうな要因が今回の旅行には詰まっていた。楽しいはずなのに、どうにもこうにもやりきれない感じ。
帰ってきてこれを書いているのだが、今も寂しさで心が一杯になってしまっている。このままだと本格的におかしくなってしまいそうだ。否が応でも訪れる変化の兆候をまざまざと見せ付けられた気がする。自分は変化を望んでいない。出来るならばこのままでいて欲しいと心の中では思っている。だからこそ拒絶反応が起きているのかもしれない。本格的な変化が訪れる来年4月までこの心理状態が続くんだろうか。とてもではないがやりきれない。

というわけで、旅行から帰ってきたにもかかわらず心の状態はかなり悪い。自分の考え方が間違っているのはよくわかっている。でも、心のもちようをうまく変えることが出来ない。これからどんどん変化が訪れるのに、ちゃんとやっていけるんだろうか。ものすごく不安でたまらない。